#62

クーラーのタイマーをかけた。
ベッドに潜り込むと、男はすでに夢のナカで
こちらに背を向けて眠っていた。

その背中を眺めながら

この背中が無くなってしまったらと考えて涙が出た
ぐすんと洟を啜り上げながら、広い背中におでこをつけると
男の温もりが伝わって来て、余計に怖くなった。

この背中が無くなってしまったら。

誰もいない部屋に、一人で居る事を想像した。
一人でご飯をたべたり掃除をしたり洗濯をしたり
一人で眠る事を想像した。

私は嘘つきの卑怯者で
でもそれだけは、どうかカミサマ許してくださいと祈った。

どんな罰でも受ける。
だけど、どうかカミサマ
この背中は取り上げないで。

必死に祈りながら、なんと勝手な事をと
今度は、自分自身の浅ましさに涙が出た。

男の広い背中に額をこすりつけ
ビブラートが効いた鼾や、
とくとく動いている心臓の音を聞いていた。

私がこんなに浅ましい人間だと、この人は知らない。
でも、私は其の事を、この人に伝える勇気も誠実さも無い。

何をいってもどうしようもない
何かをいったらすべてそれは嘘になる。

それに本当は、私はそんな事はどうでも良くて
ただひとりぽっちになるのが怖くて
それだけが恐ろしくて

広い背中にはりついて 
どうかカミサマと傲慢な願いを呟く。

この人を私から取り上げないで。

どうかカミサマお願いと。

ごーごーと、クーラーのモーター音だけが
しんとした部屋に響いている。













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#61





R18

お下劣、エロ、どろどろ。
駄目な方はスルー推奨。
バッチ来いなアナタだけプリーズ。


この文読んで、続きを読むを押して
不快になっても当方責任負いませぬ。

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