子供の頃、良く石蹴り遊びしたよね
友人とお茶を飲んでいるとき、そんな話になった。
懐かしいねぇ、なんて暫しその話題で盛り上がる。
ええと、ほらさ、円を描いてさ。十字形だっけ?
十字とはちょっと違ったけど、似たような形だよね?
石投げてさ、ケンケンぱってさ、飛んだよね。
ああ、飛んだとんだ(笑)
石蹴り飛びのルールなんて、もうほとんど覚えていない
でも幼い時は、あきもせず皆で熱心に遊んだものだ。
ねぇ、あれってさ一種の“まじない”だよね。
ふぃに、友人が真面目な顔でそんな事をつぶやいて、
え、何、“まじない”ってと思わず聞き返すと、
やだなぁ、忘れてる?と苦笑いされた。
アレはさ、“まじない”だよ。
なんの?
結界?・・・かなぁ
けっか・・・?
だってさぁ、子供の頃は夜が長くて怖くなかった?
怖かったけど、怖くなかった時もあった。
怖くなかった時は、“まじない”が上手くいった時だよ。
友人は、あっさりとそう言って、ぱりんと煎餅を齧った。
私は、ほうじ茶を一口飲んで、石蹴り飛びは、そんな儀式だったのかと
幼い頃の記憶をほじくり返してみるが、どうにもハッキリした事は
記憶には無く、ただ、夜は長くて暗くて怖くて嫌だった時と
その暗さがドキドキして楽しかった時があったのは確かだった。
子供の頃はさ、無防備だから
自分を守るのには力なさ過ぎだから
それだから私達は、ああした“おまじない”をしてさ
夜に備えなきゃいけなかったんだよ。
それは、宵闇に隠れて子供を狙う
そうしたモノ共から身を守るため
そうとは言われずに、子供の間で受け継がれて来た呪術
夕暮れ時、必ず誰かが言い出して、
そうして誰かが地面に円陣を幾つも描き連ね
小石を投げ、慎重に円陣を飛ぶのは楽しかった。
だってさ、怖がってやったら、それは力が無くなるし
真面目にやっても、意味が無いから。
あれは、そう言うもんだったじゃない。
友人は二枚目の煎餅を齧りながら、そう言って笑った。
そうだったっけ
そうだったんだよ
ねぇ、もし“まじない”しなかったら、どうなってたんだろ?
ほうじ茶のおかわりを、友人の湯のみについでやりながら
私は尋ねた。
熱いほうじ茶の入った湯のみを、両手にくるんで
“まじない”しなかったら、食べられてた、
友人はあっさりそう言った。
・・・食べられちゃうんだ・・・
何に?とは、恐ろしくなって聞けなかった。
蒼くなって、黙り込んだ私を見て、友人は、
やだなぁ、アンタ本当に忘れちゃってるんだねぇ
でも、それって良い事だよと笑った。
食べられても、別に命を落とすって事じゃないよ。
食べられちゃうのは、心だから。
心、かぁ・・・
それは、身体を喰われてしまうよりも怖い。
心の無い身体で生きるのは、どんな事なんだろう。
想像しても、想像できなかった。
まぁねぇ。
子供のする“まじない”だからさ、
身を守るためのモノなんだけど
どうしても上手く行かない時はあるから、ね。
ほら、同じクラスだった○○ちゃんとかさ
人かわっちゃったじゃん。
あの子食べられちゃったクチだからさ
目だけが笑わずに、唇をつり上げて笑っていた
○○ちゃんの顔が浮かんだ。
その笑顔はとても怖いものだった。
運が良かったんだね、私達は。
そう言って、私も煎餅を一枚パリンと齧った。
“まじない”していて、運がいいってのも
何だかなぁだけどね。
苦笑いした友人は、ねぇ、甘い物も食べたくない?と言ったので
ケーキでも食べに行く?と聞くと、
食べに行きましょうよと真面目に答えた後、彼女は笑った。
私達は運が良い。
テーマ : ショートショート - ジャンル : 小説・文学
おっっ?
もしかして、送信間違いかにゃ?
ごめんね、ここのコメント私の承認制だから
コメしたの忘れちゃうかも知れないよね。
スパムコメント避ける為なので
お許しくだされぃ。
私の祖母は、すっかり弱ってしまったな。
眠っている方が多くなった。
良い夢を沢山みてると良い。
でも、まだまだ、コッチ側に居て欲しい。
我が儘だね(苦笑)
keith様
真っ暗闇が怖くて、祖父を良く起こしてたなぁ(笑
夜寝るの怖かった。
母はもうその当時、病に倒れていたから。
夜一緒に寝てくれるのは、祖父母だったんだよね。
蹴りがちげぇ・・・
なんぢゃそりゃ、と言ってあげます。
懐かしい思い出
寝る時「お化けが出ないように」って(苦笑)
寝静まるまで、祖母が着いていてくれてたっけ…。
96歳で今だ元気な祖母に会いたくなりました…。
心和む、温かいログですね…姐さん。
込み上げる懐かしさ
夜、寝るのが怖くて「お化けが出ないように」っておまじないをしてましたよ、それも祖父宅で(笑)
祖父宅に遊びに行くと、寝るまで祖母がずっとそばに着いていてくれてたっけ…。
心が和んで温かくなるログですね…(ホッ)
そういえば
痛い思い出。。。その1
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